「他人事ではない、誰にでもなる可能性はある障害者」
あなたは現在、障害をもっていない。とします。
そんなあなたが、明日障害者になる可能性がある。
といわれて、「そんなことはない」といえますか。
異世界の話だとおもっていませんか。
障害は病気や事故、あるいは年をとることによって発生する場合もあり、
誰にでもなる可能性のある身近なものです。
例えば、
・交通事故や仕事中の大けがで手足が動かなくなる
・加齢によって耳が聞こえづらくなる
・心臓の疾患でペースメーカーを入れる生活になる
・糖尿病から失明する。
・脳に損傷をきたして「高次脳機能障害」となり、記憶障害や社会的行動障害がおこる
と誰にだってなりうる可能性があるのです。
障害者とはどのような定義がされているかご存知でしょうか?
障害者基本法 第一章 第二条には
障害者とは『身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む。)その他の心身の機能の障害(以下「障害」と総称する。)がある者であって、障害及び社会的障壁により継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける状態にあるものをいう。』
社会的障壁とは
『社会的障壁 障害がある者にとつて日常生活又は社会生活を営む上で障壁となるような社会における事物、制度、慣行、観念その他一切のものをいう。』
(内閣府 障害者基本法:http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kihonhou/s45-84.html)
このように書かれています
では障害者の数はどれくらいでしょうか。
平成29年度の内閣府発表「障害者白書」
(http://www8.cao.go.jp/shougai/whitepaper/index-w.html)
によると、
『身体障害、知的障害、精神障害の3区分で障害者数の概数をみると、身体障害者392万2千人、知的障害者74万1千人、精神障害者392万4千人となっている』
『これを人口千人当たりの人数で見ると、身体障害者は31人、知的障害者は6人、精神障害者は31人となる。複数の障害を併せ持つ者もいるため、単純な合計にはならないものの、国民のおよそ66.7%が何らかの障害を有していることになる。
なお、この数値の身体障害者及び知的障害者は、「生活のしづらさなどに関する調査」(調査の概要参照)によるもので、精神障害者については、医療機関を利用した精神疾患患者数を精神障害者数としていることから、一過性の精神疾患のために日常生活や社会生活上の相当な制限を継続的には有しない者も含まれている可能性がある。』
との表記があります。
障害を持ったのなら、福祉に頼ればいい。
そう考える方もいるかもしれません。
ですが、日本では福祉がそれほど手厚くなっていないのが現状です。
障害者が福祉に頼らない生き方をしてほしいという方向にむかっています。
障害者の法定雇用率が上がり、対象者に精神障害者が含まれました。
近年、バリアフリー化という言葉を耳にします。障害者の為にと思われがちですが、
誰もが障害者となりうると考えると、『未来の自分たちのためにすべきこと』ではないでしょうか。
参考文献
・「内閣府/内閣府の政策/共生社会政策トップ/障害者施策/もっと詳しく/基本的枠組み/障害者基本法/第一章」
〈http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/kihonhou/s45-84.html#chap1〉