障害者にとっての「寝れない」ってどんな気持ち?

1.うつ病発症「寝れない!」

 

 

障害を持っている方の中には、「寝れない」「昼夜逆転している」と訴えられる方がいらっしゃいます。

お仕事に就こうとする場合、昼夜逆転を解消しなければ、万一就職をしても継続は大変困難になります。

 

睡眠障害が症状としておこる障がいや疾患はいろいろありますが、今回は、うつ病で「寝れない」「昼夜逆転」してしまった経験のあるAさんに、発症から回復、その後の維持について伺いました。

 

 

Aさん(40代)女性

運送会社でカスタマーサービス職として在職中、うつ病を発症。1年半の休職後退職。

睡眠障害等が落ち着いた後、約1年就職活動を行う。

就労移行支援事業所に通所後、現在、障害者雇用で一般企業へ就職。

 

 

―――うつ病発症前の睡眠はどのような状態でしたか。

 

子供時代から寝付きが悪く、布団に入ってから寝付くまで1時間近くかかることはありました。

けれど、疲れてたり、前日睡眠が少ないと、ストンと眠りについていました。

だいたい5時間眠れば日中に眠気が来ることはあまりありませんでした。

徹夜して昼間寝ることはあっても、翌日には元の睡眠時間に戻せていました。

 

 

―――「寝れない」状態になった頃の状況はどんなでしたか。

 

うつ病と診断を受ける1年少し前に転職したのですが、毎日へとへとでよく眠れていました。

5ヶ月ほど経った頃に、担当していた業務に関して、本社から名指しで電話がきたんです。高評価という意味で。

上司から褒められ、その頃あった査定で時給もあがりました。

その出来事くらいから、疲れているのに寝つけなくなり、漢方医にかかって睡眠導入剤と漢方薬だしてもらいました。飲めばなんとか寝つくことできたので、毎晩飲むようになりました。

繁忙期に入ってからは、家が職場に近く、気持ちが高ぶったまま家に着いてしまう。

薬を飲んでもなかなか寝つくことができなくなりました。

寝ついても仕事でミスするとか、とにかく悪い夢をみてしまい、ハッとして起きる、その後はもう眠れない。毎晩夜がイヤでした。平均睡眠時間は3時間を切りました。そんな状態が3ヶ月ほど続いて、いろんな症状がでてうつ病と診断され休職が必要と言われました。

その2に続く。

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